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「長期インターンは都内ばかりで参加できない。ガクチカに書けることが何もない」
Yahoo!知恵袋には、地方の大学に通う学生からこうした相談がいくつも投稿されています。「アルバイトの話しか書けない」「都内でインターンをしている学生に勝てる気がしない」と続くものも多いです。
ただ、実際に相談内容を読んでいくと、経験がないのではなく、手元にある経験を扱えていないだけというケースがほとんどでした。
この記事では、「すごい経験」を探しにいくのをやめて、すでにある経験を書ける形にする棚卸しのやり方を3ステップで紹介します。
1. 地方学生ほど「ない」と感じやすい理由
まず、これは気の持ちようの話ではありません。地方だと不利になりやすい条件が、実際にいくつかあります。
長期インターンの募集が都市部に偏っている。オフライン前提のものが多く、物理的に参加できない
比較対象が都内の学生になる。SNSで「◯社でインターン中」という投稿が流れてくる
相談できる相手が少ない。同級生が公務員志望や地元志向だと、就活の話をする機会そのものが少ない
3つ目が地味に効きます。自分の経験が使えるものなのかどうかを、誰とも照らし合わせられないまま「たぶんダメだろう」と判断してしまう。知恵袋の相談を読んでいて、いちばん多いパターンがこれでした。
2. 「すごい経験」を探すのをやめる
多くの人が、ガクチカ=実績の発表だと思って書き始めます。ですが、企業が読んでいるのはそこではありません。
学生が書こうとしがちなもの | 企業が見ているもの |
どれだけすごいことをしたか | どんな課題に気づいたか |
肩書き・規模(代表、100人規模) | なぜそうしようと思ったか |
結果の数字だけ | 何を試して、何がダメで、どう変えたか |
珍しい経験かどうか | 同じ状況が来たとき再現できそうか |
つまり、経験の派手さより、その経験の中で何を考えたかが読まれています。だから長期インターンでなくても、アルバイトでもゼミでも成立します。
逆に言うと、長期インターンの経験があっても「言われた業務をこなしました」しか書けなければ、評価はされません。差がつくのは経験の種類ではなく、掘り下げの深さです。
3. 経験の棚卸し3ステップ
ここからは手を動かします。紙でもスマホのメモでも構いません。
ステップ1|時間を使った順に書き出す
「すごいかどうか」で選ばないでください。大学生活で時間を使った順に、思いつくだけ書き出します。
アルバイト、ゼミ、サークル、部活、授業、資格の勉強、趣味、家のこと、通学、友人関係。何でも構いません。この段階で選別すると、ほとんどの人が全部消してしまいます。
ステップ2|それぞれに「困ったこと」を1つ思い出す
書き出したものそれぞれについて、うまくいかなかったこと・面倒だったこと・やめたくなったことを1つ思い出して書き足します。
ここがガクチカの入口です。順調だったことからは何も出てきませんが、困ったことには必ず「どうにかしようとした行動」がくっついています。
ステップ3|困ったことに、どう対処したかを書く
最後に、その困りごとに対して自分が何をしたかを書きます。うまくいかなかった対処でも構いません。なぜそうしようと思ったのかまで書けると、それがそのままガクチカの本体になります。
3ステップを終えると、こういう表ができあがります。
時間を使ったもの | 困ったこと | やったこと |
飲食店のアルバイト | 新人がすぐ辞めてしまう | 口頭で教えていた手順を1枚のメモにまとめ、先輩ごとの教え方の違いをなくした |
ゼミ | 発表準備が毎回前日になる | 資料の締切を本番の3日前に自分で設定し、担当分を先に共有するようにした |
通学(片道90分) | 授業前に疲れて集中できない | 移動時間を予習にあてる前提で時間割を組み直した |
授業のグループ課題 | 発言しない人がいて進まない | 全員に役割を割り振り、決めることを事前に共有した |
この右2列がある時点で、ガクチカとしては十分に成立しています。
4. 「アルバイトの話しかない」で問題ありません
知恵袋でいちばん多かったのが「誰でもできるチェーン店のバイトの話しか書けない」という声でした。ここは書き方で大きく変わります。
書き方 | |
伝わらない例 | 飲食店でアルバイトをし、接客を頑張りました。お客様に喜んでもらえるよう笑顔を心がけ、チームワークを大切にしました |
伝わる例 | 新人が3か月以内に辞めることが続いていたため、原因を聞いたところ「教わる内容が人によって違う」と分かりました。手順を1枚にまとめて全員で共有したところ、質問の回数が減り、その年度は新人が辞めませんでした |
中身のバイトは同じです。違うのは、課題を自分で見つけているか、行動が具体的か、その結果どうなったかが書かれているかどうかだけです。
「すごい経験がないから書けない」のではなく、「経験の中で自分が何を考えたかを思い出せていない」ことのほうが多い、というのが実際のところだと思います。
5. 書けたら、必ず誰かに見せる
棚卸しまで自力でできても、最後にそれが伝わる文章になっているかどうかは、自分では判断できません。
書いた本人には前提が全部見えているので、説明が足りなくても意味が通ってしまいます。第三者が読んで引っかからないかどうかは、読んでもらわないと分かりません。
そしてここが、地方学生にとっていちばん不利になりやすいところです。周りに就活の話をする相手が少ないと、書いたESを見せる相手がいないまま提出することになります。経験の質ではなく、確認できないことのほうが差になります。
棚卸しが終わったら、一度誰かに見てもらってください。
書類が通り始めたら、次は東京へ行く日程の組み方です。1回の上京でまとめて面接を受ける方法はこちらの記事にまとめています。
※添削は提携先サービスによる提供です(27卒対象)。
まとめ
「ガクチカがない」の多くは、経験がないのではなく棚卸しできていない状態
企業が読んでいるのは経験の派手さではなく、課題への気づきと、そこでの行動
棚卸しは3ステップ。時間を使った順に書き出す → 困ったことを1つ足す → どう対処したかを書く
アルバイトの話で問題ない。同じ経験でも書き方で伝わり方が変わる
最後は必ず第三者に見せる。地方だと相談相手が少ないぶん、ここが差になりやすい
長期インターンに行けたかどうかで、就活の結果が決まるわけではありません。手元にあるものを、書ける形にできているかどうかです。
