SNSや数字が可視化される時代、他人と比べて「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込んでしまう人は多くいます。今回の対談では、頑張り屋ほどハマりがちな“満点思考”をほぐしながら、就活やキャリアを少し楽にするための物の見方を一緒に探していきます。
自己紹介
しゅん
自己紹介をお願いします!
すず
高橋すずかです。ダイアリーで長期インターンをしながら就活をしている大学生3年生です。
若新さん
若新雄純です。企画プロデュースの会社をやりながら、大学で人間関係やコミュニケーションの研究プロジェクトに関わっています。今日は“心のモヤモヤ”に寄り添うお話ができればと思います。
トピック①:人の成果と自分の価値を比べてしまう苦しさ
しゅん
今日はどんな悩みを相談したい?
すず
人への嫉妬や、自分の価値を認めてあげられなくて苦しくなることが多くて……。自分でも「なんでこんな感情になるんだろう」と思うんですけど、定期的にそういう醜い感情になってしまう時期があって、どうにかしたいなと感じています。
若新さん
どのくらいの頻度でそうなるの?
すず
多いときは1週間に1回くらい泣いたりします。自分で「ここまでやりたい」「ここまで頑張りたい」って決めるんですけど、計画通りいかなかったり、思ったような数字が出なかったりすると、「やっぱり私ダメだな…」って一気に落ち込んじゃって。
若新さん
自己肯定感というより、「自分に自信が持てない」「不安が強い」感じかな。目標って誰が決めてる?
すず
全部自分です。目標を下げちゃダメだって思ってて。周りのみんなが頑張ってるのも見えるし、自分より後から入ってきた人が頑張ってると、「もっと頑張らないと」って焦っちゃいます。
若新さん
目標って、どのくらい高く設定してるの?
すず
動画なら、だいたい50万再生とかですね。他のチャンネルだと何十万回とか行ってるじゃないですか。だから自分もそれくらい取らないといけないって思っちゃってて…。
若新さん
今まで何本くらい動画作ってきたの?
すず
100本以上は関わってきて、その中で10万回超えたのが10本くらいです。
若新さん
100本中10本が10万回超えか。すごいことなのに、「10本しかいってない」と感じちゃう?
すず
はい。100本やって10本しか…って見えちゃって、「達成率10%=10点」みたいに思っちゃう感覚があります。
💡ポイント
すずは自分で「高すぎる基準」を決め、その基準に届かなかった部分だけを見て自分を減点してしまう“満点思考”にハマっている。
すずは自分で「高すぎる基準」を決め、その基準に届かなかった部分だけを見て自分を減点してしまう“満点思考”にハマっている。
トピック②:「満点」という呪いと、加点で見る“得点思考”
若新さん
今の話を聞いてると、「満点を基準にして自分を採点している」って感じがするんだよね。100本中10本が10万再生って、言い方を変えれば「10本も10万再生を出せた」とも言えるはずなのに、「90本は基準に届かなかった」と感じてしまう。
すず
たしかに…そうかもしれないです。
若新さん
僕、言葉を結構大事にしてるんだけど、「満点」って、実は“誰かが決めた基準を満たした”って意味なんですよね。満たす点であって、それ以上はないんですよ。
若新さん
どれだけ頑張っても100点以上はつかない。テストもそうでしょ?用意された問題の中で、用意された配点を全部埋めたら「満点」。でも、それを超えた創意工夫をしても点数は増えない。
すず
たしかに…。「満点=ゴール」みたいに思ってました。
若新さん
一方で「得点」って言葉がある。得点は“自分が得たもの”なんですよ。インターン生として100本動画を作って、そのうち10本が10万回再生を超えた。それは「10点」じゃなくて、「10点分の得点をゲットした」って見方もできる。
すず
同じ結果でも、見方が全然違いますね。
若新さん
そう。同じ事実なのに、「満点を基準にして何点足りないか」だけで見ると永遠に自分を罰し続けることになる。でも「これだけ得点を積み上げられた」と見ると、「次は11本目を狙おう」って発想に変わるんだよね。
すず
それなら、少しは自分を認められそうな気がします…。
若新さん
就活も同じで、「何社受けて何社落ちたか」を自分の減点に使うと地獄になる。「こんなに落ちたのに、それでも受かるまで受け続けた」「最後に1社決まった」という事実を“得点”として見る方が、心が持つし次のチャレンジにもつながる。
💡ポイント
「満点=他人が決めた基準をどれだけ満たせたか」ではなく、「得点=自分が何を得てきたか」に視点を移すことで、同じ結果でも自分を責めるゲームから抜け出しやすくなる。
「満点=他人が決めた基準をどれだけ満たせたか」ではなく、「得点=自分が何を得てきたか」に視点を移すことで、同じ結果でも自分を責めるゲームから抜け出しやすくなる。
トピック③:バスケのシュートにたとえる“挑戦の数”の話
若新さん
例えばバスケをイメージしてみてほしいんだけど、試合で30本シュートを打って、そのうち20本入ったとするじゃない?スコアとしては40点。解説者は「外した10本が多いですね」って言うかな?
すず
たしかに、言わないですね。「20本決めて活躍しました」って言いますね。
若新さん
そう。勝った試合ならなおさら、「外した本数」じゃなく「決めた本数」で評価される。でも、今のすずさんは「30本打って10本外したからダメだ」とか、「打てるチャンスは10本しかなかったのに、3本しか決められなかった」と、自分で「打率」で自分を裁いてる。
すず
ああ…まさにそうです。
若新さん
でも、人生や就活って、打てるシュートが10本しかないゲームじゃないからね。何度でも打てる。動画も何十本でも作れるし、エントリーシートも何十社でも出せる。なのに、「外した本数」を数えるゲームにしてしまうと、どこまでいっても辛い。
すず
じゃあ、「外した本数」はあまり気にしない方がいい?
若新さん
「外した本数」から学ぶことはあっていいけど、自分の価値を測る物差しにする必要はないと思う。大事なのは「どれだけ打ったか」「どれだけ得点できたか」。
若新さん
就活も、動画も、「何社落ちたか」「何本伸びなかったか」ではなく、「何回挑戦できたか」「その中で何を得られたか」にフォーカスした方がいい。
すず
そう考えると、100本中10本当たったのは悪くないかもって思えてきました。
💡ポイント
バスケのシュートと同じように、挑戦回数が多いほど外すことも増えるが、その分だけ「得点できるチャンス」も増える。重要なのは打率よりも「打ち続けること」と「入った本数」を見てあげること。
バスケのシュートと同じように、挑戦回数が多いほど外すことも増えるが、その分だけ「得点できるチャンス」も増える。重要なのは打率よりも「打ち続けること」と「入った本数」を見てあげること。
トピック④:就活とキャリアにどう活かすか
若新さん
就活でも、「こういう会社に行けなきゃダメ」「インターンでこれくらい結果を出さなきゃいけない」と、自分で“満点の条件”を勝手に作っちゃっていた気がしない?
すず
めちゃくちゃしてました…。この企業に行けないとダメ、とか、このくらい数字を出さないと…って基準を自分で決めてました。
若新さん
でも、本当は誰も「満点の基準」を決めていない。1社目の会社がどこかよりも、「そこで何を得たか」「何本シュートを打ったか」の方がずっと大事。
若新さん
就活も仕事も、人生の一部分に過ぎないし、1社目で満点を取る必要はないんです。
すず
たしかに、そう言われると気持ちが楽になります。「全部伸ばせなかった」じゃなくて、「もう1本追加して確率を上げてみよう」って考えた方が良さそう。
若新さん
そうそう。「今月は伸びなかった動画が多かった。じゃあ来月は1本分チャレンジを増やしてみるか」くらいでいい。できなかったことに目を向けすぎると、いつまでも自分を責める人生になっちゃう。
すず
今日の話を聞いて、「満点を取るゲーム」から少し離れて、「得点を増やすゲーム」に切り替えたいなって思いました。就活でも、キャリアでも、一喜一憂しすぎずに、挑戦した本数と得点をちゃんと見てあげたいです。
若新さん
満点を取りに行く人生より、自分なりの得点を増やしていく人生の方が、きっと長く続けやすいし、楽しいはずですよ。
💡ポイント
就活もキャリアも「どれだけ満点を取れたか」ではなく、「どれだけ挑戦して、どれだけ得点を積み上げられたか」を見ると、結果は同じでも自分への評価と心の余裕が大きく変わる。
就活もキャリアも「どれだけ満点を取れたか」ではなく、「どれだけ挑戦して、どれだけ得点を積み上げられたか」を見ると、結果は同じでも自分への評価と心の余裕が大きく変わる。
まとめ
✔️ すずは自分で高すぎる基準(満点)を設定し、それを満たせなかった部分だけを見て自分を責めていた。
✔️ 若新さんは「満点=誰かが決めた基準を満たした状態」であり、それ以上は存在しない閉じた発想だと指摘した。
✔️ 同じ結果でも、「何点足りないか(減点)」ではなく「何点得たか(得点)」で捉えることで、自己評価とメンタルは大きく変わる。
✔️ バスケのシュートのように、挑戦回数が増えれば外すことも増えるが、得点も増える。若いうちは「打率」より「打ち続けること」が重要。
✔️ 就活やキャリアも、1社目や1回の結果で満点を狙うのではなく、自分なりの得点を積み上げていくゲームだと捉えると前に進みやすくなる。
若新さん
誰かの決めた「満点」に間に合わなくても、あなたが積み上げてきた“得点”はちゃんとそこにあります。結果よりも、その一つひとつの挑戦を自分で認めてあげてください。
