エントリーシートも面接対策も、「とりあえずAIに投げておけばなんとかなるでしょ」と思っていませんか?
実はそれ、採用側からすると“秒でバレる残念な使い方”なんです。
この記事では、生成AI研修も行う道草株式会社代表・うすたくさんと、就活YouTube「しゅんダイアリー」編集部のあみ・ももが、自己分析・面接・ケース面接での“本当に賢いAI活用法”を、実演形式でわかりやすく解説していきます。
トピック①:ESをAIに丸投げするのは“バレる”し、もったいない
AIはばれます
あみ:まず、就活生のAI活用ってどのくらい進んでいるんでしょう?ももさんの周りはどう?
もも:正直、みんなほとんどAI使ってなかった時期から、一気に「AI使わないと効率悪くない?」みたいな雰囲気になってきてて。自己分析もES添削も、とりあえず全部AIに任せる、みたいな感じです。
うすたく:個人的には、AIにESを書かせるのはあまり好きじゃなくて。採用側として学生さんと話してると、「あ、これAIにそれっぽく書かせたな」ってすぐわかるんですよ。
もも:やっぱりわかるんですね…。
うすたく:わかります。AI独特の言い回しとか、無理に整えた感じとか。「あなた自身の言葉が聞きたいのに、AIのテンプレで塗られてるな」って感じることが多いです。
うすたく:しかも、多くの人が勘違いしていて。「自分には何もないけど、AIがなんとかしてくれるでしょ」って思ってるんですよね。でも本当は逆で、自分の中身がスカスカだからAIに丸投げすると、とんでもないひどいESが出来上がるんです。
採用側は「AIにそれっぽく書かせたES」を案外すぐ見抜く。企業が知りたいのは“AIの文章力”ではなく“あなたが何を考えてきたか”。インプット(自己理解)がスカスカだと、AIに任せても薄いアウトプットにしかならない。AIは「努力をゼロにしてくれる魔法」ではなく、「自分の努力を効率よくしてくれる道具」として使うのが正解
トピック②:「自己分析」をAIにやらせるのではなく“深掘りの相棒”にする
AIは手段
あみ:じゃあ、自己分析にAIを使うならどうするのがいいんでしょう?
もも:私、今までのエピソードをざっと書いて「ES用の回答に整えてください」ってGPTに投げてました…。
うすたく:それだと“アウトプット丸投げ”なんですよね。僕のおすすめは、インプット=自己理解の方にAIを使うことです。
あみ:具体的には?
うすたく:例えばジェミニやGPTに「自己分析用の質問をたくさんして、答えに対してどんどん深掘りしてください」とプロンプトを出すんです。
もも:実際にやってみましたよね。「これまで一番頑張ったことは?」って聞かれて、私は“しゅんダイアリーでの動画ディレクター”って答えました。
うすたく:そこから「なんでそれを始めたの?」「その焦りってどこから来たの?」「学歴に自信がないって、あなたにとってどういう意味?」とどんどん深掘りしていくと、ももさんの本音が見えてきた。
もも:気づいたら「高望みしすぎって思われるのが怖くて、あえて偏差値低めの大学を選んだ」ってところまで話してました…。これ、正直あまり言ったことないです。
うすたく:こういう「自分でも普段言語化してない部分」に行けるのが、AIを使った自己分析の一番おいしいところなんですよ。
自己分析は「エピソードをAIに整えさせる」より「質問で深掘りしてもらう」方が価値が高い。プロンプトに「回答ごとに必ず1問だけ深掘りして」「かなり深いところまで聞いて」と指定すると効果的。AIとの対話を通じて、「本当は何が怖かったのか」「どんなレッテルを恐れていたのか」などコアな価値観に気づける。こうして見つけた“本音の軸”が、ES・面接での一貫性のある自己PRにつながる
トピック③:面接練習はAIで“場数”と“圧迫耐性”を積む
回数が大事
あみ:次は面接対策ですね。AIでどこまでできますか?
うすたく:これはめちゃくちゃ相性いいです。ChatGPTのボイスモードを使えば、「新卒面接官になりきって質問してください」と頼むだけで模擬面接ができます。
もも:実際にやってみたら、普通に「学生時代力を入れたことは?」って聞いてくれて、そこから深掘りもしてくれましたよね。ちょっとどもっちゃったりもして…。
うすたく:そう、それが大事。頭の中でシミュレーションしてるだけだと、いざ本番でペースを崩されたときに言葉が出なくなるんです。AI相手でも、実際に声に出して答える練習をすると全然違います。
あみ:あとは“激詰めモード”もやりましたね。
うすたく:そう。「超怖い圧迫面接官として振る舞ってください」「甘い言葉は一切いりません」とプロンプトに書くと、ガンガン突っ込んでくれるモードになります。
もも:「その志望動機、ただのキレイごとじゃない?」って詰められて、ちょっと心えぐられました…。
うすたく:でも本番でこれをやられるとメンタル折れちゃう人もいますよね。だからこそ、AI相手に一度“怖い面接”を経験しておくと、実際の面接官がむしろ優しく感じます。
面接は「頭の中で準備」ではなく「口に出して答える」練習が重要。AI面接官は、24時間いつでも相手してくれる“練習台”として超優秀。プロンプト次第で「優しい面接官」「激詰め面接官」など、難易度を自由に変えられる。圧迫っぽい質問もAI相手ならダメージが少なく、本番のメンタル強化に役立つ
トピック④:ケース面接は「答えを作らせる」より“思考プロセス”を盗む
過程を学ぶ
あみ:ケース面接って、AIで対策できますか?
うすたく:できます。ただ、「AIに答えを作らせて丸暗記」はNGです。
もも:じゃあどう使えばいいんですか?
うすたく:「三鷹駅前のパン屋さんの売上を1年で2倍にする施策を考えてください」みたいな問題に対して、まず自分で考える。そのあとに「模範回答を作って」とAIに頼む形がおすすめです。
うすたく:AIに答えを出してもらう目的は、「売上をフェルミ推定で分解しているか」「客数・客単価・来店頻度のどこに打ち手を当てているか」など、思考のフレームワークを学ぶことなんです。
あみ:いきなり「ポイントカードやりましょう!」って言っちゃうのは危険なんですよね。
うすたく:そう。“課題も原因もわかってないのに、とりあえず施策だけ並べる人”は、ビジネスの現場でもすごく困ります。AIにケースの模範回答を作らせて、「なぜこの順番で考えているのか」を読み解くのが一番の学びですね。
ケース面接は「正解の暗記」ではなく「考え方の型」を身につけるもの。まず自分で解いてから、AIで模範回答を出し、違いを比較すると伸びが早い。売上などは「分解→どこがボトルネックか→打ち手」の順で考えるクセをつける。「課題が何かわからないまま打ち手だけ出す」癖をAIとの練習で矯正できる
トピック⑤:うすたく流・“落ちまくり就活”からの逆転とAI活用の本質
就活逆転術を公開
あみ:うすたくさん自身の就活は、どんな感じだったんですか?
うすたく:僕も最初は結構落ちましたよ。外資系投資銀行とか戦略コンサルを受けてたんですが、普通に落ちました。
もも:意外です…。
うすたく:当時は「強くなりたい」「稼ぎたい」くらいしか考えてなくて、相手にどう貢献できるかを全然伝えられてなかったんですよね。そこで一回就活を止めて、インターンでボコボコに詰められながら1年ぐらい鍛えられました。
あみ:どんなふうに詰められてたんですか?
うすたく:「これ100点で出せって言ったよね?なんで1点みたいなものを持ってきたの?」みたいな感じで、自責思考とオーナーシップを徹底的に叩き込まれました。
うすたく:そこから「自分はこの会社にどう貢献できるのか」「それは自分にとっても会社にとっても嬉しいことなのか」を真剣に考えるようになって、最終的にはAmazonに受かりました。
もも:なるほど…。
うすたく:だからこそ言いたいのは、AIは“自分をごまかすための道具”じゃなくて、“自分をちゃんと鍛えるためのブースター”として使ってほしいということです。
うすたくさんも就活初期は「能力不足&相手への貢献が伝わらない」状態で落ちていた。インターンを通じて、自責思考・オーナーシップが鍛えられたことで一気に変わった。自分が企業にどう貢献できるかを言語化できる人は、選考で強い。AIは「自分の中身を濃くするための道具」であって、「中身ゼロを隠すための仮面」ではない
✓ESをAIに丸投げすると、“AIっぽさ”が出てすぐバレるし、中身が薄いまま
✓自己分析は、AIに質問&深掘りをさせて「自分でも気づいていない本音」にたどり着くのがコツ
✓面接練習は、AIのボイスモードで“場数”と“圧迫耐性”を積むのが効率的
✓ケース面接では、AIに模範回答を作らせて「思考プロセスの型」を盗む
✓AIは“自分をごまかす道具”ではなく、“自分の努力を加速させるブースター”として使う
