「面接って質問多すぎて、何から手をつければいいか分からない…」
そんな人向けに、トイさん×ミサの対談を【5つのトピック】にぎゅっと整理しました。
就活本『確実内定』著者。現在は就活オタクとして、就活のアドバイスを行なっている。
トピック1:自己紹介&「自分を例えると」質問の攻略
自己紹介にはどう答えるのがベスト?
ミサ:よろしくお願いします!さっそくなんですけど、まずは王道の「自己紹介してください」。これってどんな意図なんですか?
トイ:一番シンプルに言うと「本人確認」です。面接官はエントリーシートの名前だけ見てる状態で次の人を待ってるので、「本当にこのESの人が来たのか」をまず確かめてる。あと最初に「どんな人か」を軽くつかみたいっていう目的もあります。
ミサ:ということは、自己紹介で無理に全部をアピールする必要はない?
トイ:そう。名前の確認とPR一個ぐらいで十分です。「◯◯大学◯◯学部の△△です。学生時代は□□を頑張っていました。本日はよろしくお願いします。」このくらいでOK。逆にダメなのは、名前だけしか言わないパターンと、いきなり学チカを3つ語り始めて長々しゃべるパターンですね。
ミサ:確かに自己紹介でいきなり語りすぎると、聞いてる方もしんどいですよね…。
トイ:そうなんです。特に集団面接は「名前+PR1つ」に絞る。出だしから面接官を疲れさせないのが大事です。
ミサ:自己紹介に近い質問で「自分を動物(商品)に例えると?」っていうのもありますよね。あれはどう考えたらいいですか?
トイ:あれは「自己紹介の暗記回答をそのまま言わせないための質問」だと思ってください。だから、何に例えてもいいんです。大事なのは“例え”より“理由”。「私はリスだと思います。何事にもかぶりつくように取り組むからです。」みたいに、理屈さえ通っていればOK。
ミサ:でも、その場で例えを考えるの、沈黙しちゃいそうで不安です…。
トイ:沈黙が一番NGですね。「え…動物…え…」って固まると、面接官も困っちゃう。パニックになりやすい人は、事前に動物・商品・色など1〜2パターン決めておくと安心です。
自己紹介は「本人確認+PR1つ」で十分。盛り込みすぎない方が好印象。OK例は「大学・名前・簡単な学生時代の軸+よろしくお願いします」でシンプルに。NGは「名前だけ」で終わるパターンと、自己紹介で長々と学チカを語り始めるパターン。「自分を◯◯に例えると?」は内容よりロジックが重要。何に例えても良いが、理由は必ずセットで。パニックが不安なら「動物バージョン」「商品バージョン」など、1〜2個だけ事前に準備しておくと安心。
トピック2:自己PR・強み&弱みのつくり方
自己PRのベストアンサー
ミサ:次は自己PRですね。これも王道だと思うんですけど、質問の意図ってなんでしょう?
トイ:就活って一言でいうと「私という商品を買ってください」っていう営業なんですよね。新入社員一人雇ったら、ざっくり生涯で4億円ぐらい払うわけです。その4億円を払う価値があるのか、「あなたを買うメリットは何ですか?」と聞いているのが自己PRです。
ミサ:そう言われるとハードル高すぎて「そんなメリット私にあるのかな…」って思っちゃいます。
トイ:でも、会社が新卒に求めてる“メリット”って、実はめちゃくちゃ立派である必要はなくて、「素直さ」「柔軟さ」「粘り強さ」「会社や製品が本当に好き」みたいなレベルで十分なんです。
ミサ:自己PRでよくあるNGって何ですか?
トイ:丸暗記しすぎ問題ですね。みんな「私の強みは粘り強さです。私が粘り強さを発揮したのは…」ってお経みたいに、目線も合わさずバーッと喋っちゃう。これだと「自然体で話す余裕がない人だな」と思われてもったいない。
ミサ:じゃあどう準備するのがいいんでしょう?
トイ:エントリーシートに書いた自己PRを、箇条書きに落としておくのがコツです。「キーワード」「役割」「一番面白い出来事」の3つだけ覚えておく。たとえば「学生団体/経理担当/予算の3分の1が盗まれた事件」という3つだけ覚えておけば、そこから自然に話せます。
ミサ:強み・弱みの質問もよく聞かれますけど、自己PRとどう違うんですか?
トイ:自己PRは「御社でこういう風に役に立てます」という“会社向けの宣伝”。強みは「人生全体で発揮してきた自分の特徴」です。内容はかぶってもOK。「自己PR=やりきる力」「強み=やりきる力」で同じでも大丈夫。その代わり、話すエピソードだけ変えるイメージですね。大事なのは“一貫性”です。
ミサ:弱みはどう考えたらいいですか?
トイ:弱みは必ず強みの裏返しで考えるのがコツです。例えば「リーダーシップが強み」なら「出しゃばりすぎて独善的になりがち」が弱みになる。「協調性がある」なら「優柔不断」の面が出る、みたいに表裏一体なんですよね。そのうえで、「その弱みが出ないように、今こういう行動で対策しています」と具体的なアクションまでセットで話せると完璧です。
自己PRの意図は「あなたを4億円払って買うメリットは何?」を知るため。メリットは“天才的な実績”ではなく「素直さ」「柔軟さ」「粘り強さ」などで十分。原稿を丸暗記して棒読みになるのはNG。ES内容を「キーワード・役割・出来事」で箇条書きにして、そこから自然に話す。自己PRと強みは“中身が被ってもOK”。違うのは話すエピソードだけ。弱みは強みの裏返しとしてセットで考え、「その弱みをどう行動で対策しているか」まで話すのがポイント。「気をつけます」だけの弱み対策は信用されない。付箋・仕組み・環境づくりなど、行動レベルに落とす。
トピック3:ガクチカと「なぜ頑張れたのか」の深掘り
ガクチカはどうこたえる?
ミサ:次はガクチカですね。「学生時代に頑張ったこと」。これも王道ですけど、NGが多い質問っておっしゃってましたよね?
トイ:そうなんです。なので、OKの基準を3つに絞っています。
1つ目が「チームワークであること」、2つ目が「自分からやったこと」、3つ目が「成果が客観的に分かること」。成果が立派である必要はなくて、人が聞いて「それは成果と言えるね」と分かることが大事です。
ミサ:結果がまだ出てない途中の話って、語っちゃダメなんですか?
トイ:ぜんぜんOKです。例えばゼミで「みんなが卒論を書き切れる状態にしたい」と思って、やる気が低い人向けに月1で補習会を開いている、とか。まだ提出してなくても、「こういう工夫をしている」「何回実施した」など過程が具体的なら“成果”として伝わります。
ミサ:ガクチカのあとによく聞かれる「なんでそんなに頑張れたんですか?」はどう答えたらいいですか?
トイ:これは性格の根っこを説明する質問だと思ってください。「みんなにやれと言われたから」「時給が良かったから」は受け身でNG。
ミサ:じゃあ、どういう答えがいいんでしょう?
トイ:例えば「私はやると決めたことは最後までやり切りたいタイプです」とか「負けず嫌いで、一度始めたら勝ちたいと思ってしまう性格です」みたいに、自分の性格に紐づける。さっきのゼミの例なら、「私は自分だけ良ければいい、ではなく、全員でやり切りたいタイプなので、やる気が低い人も巻き込みたいと思った」みたいに話すと、その人となりが伝わります。
ガクチカのOK条件は「チームワーク」「自分発信」「成果が客観的」の3つ。成果は“立派さ”ではなく“他人から見て分かるかどうか”。途中の話でも、具体的な行動・回数・数字があればOK。「なぜ頑張れたか」は“性格の根っこ”を説明する質問。「やれと言われたから」「時給が良かったから」など受け身の理由はNG。「やると決めたらやるタイプ」「全員でやり切りたい」「負けず嫌い」など、自分の性格→その性格だからこそ頑張れた、の順に話すと説得力が出る。
トピック4:志望動機・業界志望・就活の軸
志望動機はどうこたえる?
ミサ:次はみんな悩む志望動機です。「ものづくりが好き」「リーディングカンパニーだから」「人の笑顔が見たい」はNGっておっしゃってましたけど、理由は?
トイ:その3つ、どこの会社でも言えるんですよね。面接官からすると「うちのことろくに調べてないよね」「それ、うちじゃなくても良くない?」ってなっちゃう。そこで負けると、どれだけ他の回答が良くても刺さらない。
ミサ:じゃあ、どうやってOKな志望動機を作ればいいですか?
トイ:一番簡単なのは、行きたい会社のIR情報を見て「個人投資家向け」のPDFを読み込むことです。そのうえで、AIに「この会社の強みを元に志望動機の叩き台を作って」と頼む。さらにライバル2〜3社の資料も入れて「ちゃんと差別化できるようにして」と指示する。これで土台はできます。そこに自分の言葉・経験を足して、しゃべれるレベルまで落とせばOK。
ミサ:家族とか原体験と紐づけるパターンもありって言ってましたよね?
トイ:めちゃくちゃ強いです。例えば「母がずっと資生堂の化粧品を使っていて、朝出勤する母の香りを嗅ぎながら“働くってかっこいいな”と感じていた。自分もそういう存在になりたくて、きっかけをくれた資生堂を志望している」みたいな話。実は“母がずっと同じメーカーを使っていた”くらいのことでも、ちゃんとエピソードとして語ると強い志望動機になります。
ミサ:業界志望理由はどうでしょう?「将来性があるから」はよく聞きますけど…。
トイ:これも「じゃあ伸びなくなったら辞めるの?」って突っ込まれるので、あんまり良くないです。OKなのは二つあって、1つ目は「業界は絞ってません。私の就活の軸は◯◯で、それに当てはまる会社を業界横断で受けています。その中で御社を選んだ理由は…」と話すやり方。2つ目は、小さい頃からの興味など現体験からつなぐパターン。どちらも“自分の軸”と“会社・業界”をちゃんと結びつけて話すのがポイントです。
ミサ:就活の軸の話もありましたよね。「人を幸せにしたい」「ワークライフバランス」だけだと弱いって。
トイ:軸そのものが悪いわけじゃなくて、「ふわっとしてる」のがNGなんです。例えばワークライフバランスなら、「推し活のライブに全国遠征したくて、その時期に有給が取りやすい業界を選んでいる」「その分、出勤日はガッツリ働くつもりです」まで具体的に話せば“その人らしい軸”になる。お金を重視したいなら、「親が破産してお金の重要さを痛感した経験があるので、年収にこだわっている」とか、ちゃんと理由をセットで語れば全然ありです。
志望動機NG例:「ものづくりが好き」「リーディングカンパニーだから」「人の笑顔が見たい」は“どこでも言える”ので刺さらない。OKの作り方は「IR資料で会社の強みを把握→AIで叩き台→自分の言葉と経験で肉付け」。家族・先生・原体験と紐づけた志望動機は、人柄が伝わるので強い。業界志望理由は「就活の軸ベース」か「原体験ベース」で語るとブレない。就活の軸は「一言+具体理由」がセット。ワークライフバランス・年収・裁量なども、ちゃんとした背景があれば堂々と言ってOK。軸の数は最大3つで十分。多すぎると「結局何が大事なの?」とブレて見える。
トピック5:チーム経験・挫折・嫌いな人・キャリア・逆質問まで
むずかしい質問の答え方
ミサ:ここからは面接の中盤〜終盤でよく聞かれる質問をまとめて聞きたいです。まず「チームで頑張った経験」。
トイ:これを聞かれた時点で、「さっきの話、一人で頑張る系だったな…この人チームワーク大丈夫かな?」と疑われている可能性があります。なので、心の中でピッて背筋を伸ばしてほしい質問ですね。
ミサ:聞かれたくない質問なんですね、これ。
トイ:そう。ここでは規模は関係なくて、2〜3人でもいいから「誰かと関わった経験」を話してほしい。受験仲間、ゼミの仲間、アルバイトの店長と自分、先生と自分でもOK。「誰かと関わって一緒に何かを進めた」経験があることを見せるのが目的です。
ミサ:挫折体験はどうでしょう?
トイ:一番多いNGは、会社で再現できない挫折の話。失恋とか病気とかは立派な経験だけど、オフィスでは再現しづらいですよね。面接で聞きたいのは「会社でしくじった時、この人は折れずにリカバリできるか」。だから、部活・ゼミ・インターン・グループワークなど、組織で起こりそうな挫折を選ぶのが大事です。
ミサ:そこから「どう立ち直ったか」もよく聞かれますよね。
トイ:ここは立ち直り方が大事です。暴力とか、酒に逃げるとか、人に迷惑をかける立ち直り方は当然NG。友達に相談する・カラオケで発散する・ノートに書き出す・先輩にアドバイスをもらう、など“会社にいても再現できる健全なリカバリ方法”を話せると、安心して採用しやすくなります。
ミサ:ちょっと尖った質問で「嫌いな人と働くことになったらどうしますか?」もありますよね。
トイ:これも聞かれた時点でボーダーラインにいると思った方がいいです。「この子、嫌いな人と働けなさそうだな」と疑われてる。まずは「どんな人が苦手か」を常識的な範囲で定義したうえで、「そういう人ともどう関わるか」を前向きに説明するのが大事です。例えば「嫌いな人でも1日8時間だけだし、その人がなぜ評価されてるのか分析して、良いところは吸収したい」みたいな答えは、仕事として割り切れていて好印象です。
ミサ:最後に、キャリア系の質問と逆質問も教えてください。「入社後どうなりたいか」「今後のキャリアプランは?」とか。
トイ:意図はどれも同じで、「うちの会社と完全にズレてないよね?」の確認です。NGは「数年で起業します」「全く別の道に進みます」みたいに、早期退職が前提の話。OKなのは「会社の資料を読んだうえで、御社では○年目にこういう役割になれると伺っているので、まずはそこを目標にしたいです」など、10年くらい先までざっくりイメージできていれば十分です。
ミサ:逆質問でおすすめはありますか?
トイ:どこの会社でも使えるのは、「◯◯さんがこの会社を最終的に選ばれた理由はなんですか?」「入社後、一番苦労して乗り越えたことを教えてください。」の2つ。これならテンプレっぽくないし、面接官も自分の話なので答えやすい。逆に「入社までに何を勉強すればいいですか?」は、実は答えづらいことが多いので、あまりオススメしません。
「チームで頑張った経験」は、聞かれた時点で“チームワークを疑われているサイン”。2〜3人の小さなチームでも良いので、「誰かと関わって動いた経験」を出す。挫折体験は「オフィスで再現できそうな挫折」にする。失恋・病気などは面接の目的とズレがち。立ち直り方は「会社でも再現できる&人に迷惑をかけない方法」を話す。「嫌いな人と働く」質問はボーダーラインサイン。どんな人が苦手か→それでもどう関わるか、の順で前向きに説明する。「入社後どうなりたいか」「キャリアプラン」は、会社の資料を読んだうえで“10年くらい先まで”ざっくり描ければ十分。逆質問は「面接官自身の選択・キャリア」を聞くのが無難かつ有効。変に専門的すぎる質問より、相手の話を引き出す質問が◎。
✓自己紹介・例え質問は「シンプル+理由」でOK。盛り込みすぎ&沈黙がNG。
✓自己PR・強み弱みは「一貫性」と「行動レベルの対策」がカギ。丸暗記はしない。
✓ガクチカは「チーム」「自分発信」「客観的な成果」の3条件で選ぶ。
✓志望動機・就活の軸は、“どこでも言える言葉”ではなく、自分の原体験や具体的な理由とセットで語る。
✓中盤〜終盤の質問は、会社で再現できるエピソード&前向きなリカバリ方法を見せる場だと意識する。
