今回の動画では「とあるラーメン屋の売上を上げる施策」をテーマにした15分GDを通して、評価の観点・個人ごとの良かった点と課題・チーム全体での反省点が語られています。この記事では、GD上級者でもMVPを取り切れなかった理由や、評価が伸びる細かい立ち回りをまとめます。
就活YouTuber。グループディスカッションや面接の攻略法を発信しつつ、実際に就活生のGDを見てフィードバックする企画も多数行っている。
GDのテーマと進行ルール
今回のGDはどんなお題とルールでしたか?
エルトさん:今回のお題は「とあるラーメン屋の売上を上げる施策」。
エルトさん:新宿の個人経営ラーメン屋を前提に、1〜3年スパンで年間売上をどう伸ばすかを15分で議論して、最後に1分で発表するというルールでした。
GDでは「どの店か」「どの期間の売上か」といった前提を早めに固定し、全員のイメージを揃えてから売上式(客数×客単価など)に分解していく流れが基本になる。
評価の観点とMVP不在の理由
どんなところを見て、今回はなぜMVPがいなかったんですか?
エルトさん:3人とも協調性があり、役割もきちんと果たしていて「誰が欠けても困る」良いチームでした。
エルトさん:一方で、「この人が明確に頭一つ抜けていた」と言える決定的な活躍はなく、全員が横並びで良かったため、MVPはあえて決めませんでした。
エルトさんは「枠組みづくり」「時間管理」「意見出し」「共感・場の温め」の全てがバランスよく出ていた点は高く評価しているが、「これが刺さった!」と言える施策や、議論を一段深く進める決め手が欠けていたため、MVPなしという判断をしている。
個別FB:共感力は高評価、あとは自信の出し方
国徳さんの良かった点と、あと一歩のポイントは?
エルトさん:一番良かったのは共感のリアクションです。誰かの意見に「確かにそれって〜ですよね」と必ず言葉で返していて、場を温める役割を自然に担っていました。
エルトさん:一方で、発言するときの表情やトーンに少し不安そうなニュアンスがあり、周りがリアクションしにくくなる瞬間もありました。同じ内容でも、もう少し堂々と出せれば、「共感もされるし、自信もある人」という強い評価になると思います。
共感の相づちや「言葉で返すリアクション」はGDでかなり評価される。一方で、声や表情に自信がないと「良いことを言っているのに乗りづらい」空気が生まれるため、内容だけでなく出し方(姿勢・トーン)も含めてチューニングすることが重要になる。
個別FB:言い返す力と当事者目線が武器
石川さんはどこが強みとして評価されていましたか?
エルトさん:石川さんは「それってこうじゃないですか?」と、違和感のある流れに対して圧をかけずに軌道修正できるのがすごく良かったです。初対面のGDだと、微妙だと思っても流しがちですが、ちゃんとストレートに言える人は議論の質を一段上げられる貴重な存在です。
エルトさん:さらに、自分が店を選ぶときの経験談──「自分はインスタで探す」「学生が多いエリアの方が考えやすい」など──を起点に話を組み立てていたのも良かったです。
エルトさん:空想だけで話さず、当事者としての実感をベースにしていたので、他のメンバーもイメージしやすい議論にできていました。
「違うと思う」を穏やかに言語化して流れを変えられる人は、リーダー役で高く評価されやすい。また、自分や身近な人の行動データを素直に持ち込むと、抽象的な議論が一気にリアルになり、チーム全体の考えやすさが上がる。
個別FB:枠組みは完璧、各セクションの“進め方”が次の課題
稲山さんの評価ポイントと、もう一段階上げるには?
エルトさん:稲山さんは「前提→現状分析→課題→施策」の枠組みを最初に提示し、時間配分も含めて全体を回そうとしていたのが非常に良かったです。
エルトさん:さらに、自分の意見も出しつつ人にも振る、というバランスが良く、「ただのタイムキーパー」や「ただの司会」に終わっていませんでした。
エルトさん:一方で、各セクションの中でどう話を進めるか──たとえば現状分析で何をどこまで分解するか、課題から施策にどう橋渡しするか──の型がまだふわっとしている印象でした。
エルトさん:枠組みづくりだけでなく、「現状では式をこう因数分解する」「課題は“なぜ売れていないか”を特定する」など、セクション内の進め方まで持っていると、もっと“きれいに決まった議論”にできると思います。
GDの司会役は「タイムスケジュール」と「大枠の流れ」を握るだけでなく、各フェーズの“中身の進め方”のテンプレも持っていると一気にレベルが上がる。
売上向上系なら「売上=客数×客単価→どの要因がボトルネックか→その要因に効く施策」の流れを、自分の中で固めておくと強い。
チーム全体の良かった点と、議論が刺さらなかった理由
チーム全体の評価と、「内容が刺さらなかった」理由は?
エルトさん:3人とも役割を果たし、誰もクラッシャーにならず、全員が価値を出していた点は本当に良かったです。ただ、「これだ!」と全員が納得するような施策にはなっておらず、内容がそこまで刺さらなかったのが惜しいところでした。
エルトさん:原因のひとつは「定義の活かし方」です。新宿の個人経営ラーメン屋に設定したのに、その“新宿ならでは”の現状や課題に踏み込めず、一般的な売上分解に終始してしまいました。
エルトさん:もうひとつは「課題」と「施策」が混ざっていたことです。「通りがかり/目的来店」「SNS/広告」という要素を挙げたところで満足してしまい、「なぜこの店が選ばれていないのか」という根本の課題に切り込めなかったため、後半がアイデア大会になってしまいました。
GDで「前提」を決めたら、その前提ならではの現状と課題に踏み込むことが大事(例:新宿だから競合が多い/夜は居酒屋に流れる等)。
また、「チャネルを並べる=課題特定」ではない。売上が伸びていない“理由”を特定してから、その理由を解消する施策を出すと、内容が一段深くなり「刺さる案」に近づく。
まとめ
個人では、国徳さんの共感リアクション/石川さんの違和感を穏やかに言い返す力と当事者目線/稲山さんの枠組みづくりと時間管理が高く評価されており、それぞれ「自信を持って話す」「セクション内の進め方まで型にする」といった次の一手が見えている。
チーム全体としては、前提を新宿の個人経営ラーメン屋に置いたなら、その場所ならではの課題を特定し、「なぜ選ばれていないのか」という原因から施策を組み立てることで、アイデアの説得力がぐっと増し、より“最強GD”に近づけるという示唆が得られる回だった。
