「せっかくガクチカも志望動機も頑張ったのに、Webテストで落ちたらどうしよう…」
そんな不安、ありますよね。
「やり方さえわかれば、上級問題もちゃんと解ける」が伝わる内容になっているので、
SPIに苦手意識がある人こそ読んでみてください。
普段は大学でSPIの対策講座や、キャリア科目の授業を担当。就活の筆記試験を中心にサポートしている。
テーマ1:SPI・Webテストってそもそも何?
SPIとは?
おくら:就活は、Webテストに通らないと、どれだけ学チカや志望動機が良くても土俵に乗れないじゃないですか。だからこそ、今日はちゃんと対策の全体像から教えてもらえたらと。
桐生:そうなんです。まず「筆記試験って何種類あるの?」ってところから整理すると、ざっくり3つあります。①企業に行って紙で受けるペーパーテスト、②各都道府県に1つはあるテストセンターでパソコン受験するタイプ、③自宅のパソコンで受けるインターネット経由のWebテスト。この3つですね。
おくら:就活生的には③のWebテストのイメージが一番強いかもです。これから一番多く使われるのもWebテストですか?
桐生:実はね、これから就活本番になると、いちばん多く使われるのは「テストセンター」だと思います。そこで本人確認がしっかりされるので、一番公平性が高いんですね。インターンの段階では、ハードルを下げるために③のWebテストが多いけど、本選考はテストセンターが主流になってくるはずです。
テーマ2:SPIと玉手箱の違い&見分け方
テストはどう使い分ける?
おくら:Webテストって名前だけ聞くと全部同じに見えるんですけど、実際はいろいろ種類ありますよね。
桐生:そうなんです。Webテストだけでも一番よく使われているのは大きく2つ。「SPIのWebテスト=Webテスティング」と、ちょっと名前がユニークな「玉手箱」。この2つは別の会社が作っているので、出題範囲もタイプも違います。
ケンティ:名前だけ聞いたことあるけど、どっちを対策すればいいか分からなくなりますね…。
桐生:そこ、就活生あるあるです。でも実は見分け方があって、企業から届く受験案内のURLを見れば判定できます。リンク先のアドレスに「arorua」と書いてあればSPI、「web1」で始まっていたら玉手箱系、みたいに判断できるんですね。スタートボタン押すまでは何も始まらないので、必ずURLをチェックしてから対策しましょう。
おくら:それ分かってるだけでだいぶ安心ですね。「SPI勉強してたのに玉手箱だった…」みたいな事故が減りそう。
桐生:そうそう。で、出題範囲でいうと、SPI(Webテスティング)の方が範囲が広いです。一方で玉手箱は表の読み取り系が多め。まずは範囲が広いSPIを土台として押さえておいて、玉手箱だと分かったタイミングでそこに絞って対策、というのが効率的ですね。
Webテストの代表格は「SPI(Webテスティング)」と「玉手箱」の2つ。URLを見るとどのテストか判別できることが多い。スタートを押す前に必ずアドレスを確認しよう。SPIは出題範囲が広く、玉手箱は「表の読み取り」系が多め。まずはSPIをベースに勉強しつつ、実際の案内メールでテスト名を確認して、ピンポイントで対策するのが時短になる。
テーマ3:SPIのどこから勉強する?おすすめの優先順位
テストの優先順位とは?
おくら:SPIの問題集を開くと、量が多くて心折れそうになるんですよね…。どこから手をつければいいんでしょう?
桐生:よく「先生、範囲が多すぎて無理です」って言われます(笑)。なので今日は5つに絞ります。特に重要なのが、①推論、②損益算、③確率、④表の読み取り、⑤割合。この5つは必ず押さえておきたいところです。
ケンティ:でも問題集って、いきなり推論からスタートしてること多くないですか?あれ見た瞬間に「もう無理…」ってなります。
桐生:そこなんですよ。推論は一番難しいので、最初にやると挫折しやすい。だから勉強の順番を変えましょう。おすすめは「割合→損益算→場合の数→推論」。普段の買い物でも使うような割合や損益算でウォーミングアップしてから、少しずつレベルを上げるイメージです。
おくら:いきなりボス戦に行かないってことですね。
桐生:その通り。あと合格ラインもざっくり知っておくと良くて、みんなが憧れる超有名企業だと受かるのは1〜2割くらい。だから相当ハードル高めです。一方でBtoBの優良企業とかは少しラインが下がることもありますが、それでも最低5〜6割は取りたい。大手を狙うなら、まずそこを目標にしてみてください。
SPIは全部やろうとすると挫折しがちなので、「推論・損益算・確率・表の読み取り・割合」の5つにまず集中する。問題集は推論から始まることが多いが、いきなりやると心が折れやすい。おすすめの学習順は「割合 → 損益算 → 場合の数 → 推論」。身近な計算から慣れていくのがコツ。大手志望なら、まずは正答率5〜6割以上を目標にしつつ、徐々に得点を伸ばしていくイメージで取り組もう。
テーマ4:場合の数(順列・組合せ)は「かけ算」と「足し算」で考える
場合の数のコツとは?
ケンティ:最初の「5人の中から3人選んで1列に並ぶ」って問題、マジでパニクりました…。とりあえず1〜5って全部書き出して、「5分の3…?」とか訳分からない式を作っちゃいました。
桐生:今のが就活生あるあるです(笑)。いきなり出ると「あれ?これどうするんだっけ?」ってなって、手が止まるんですよね。でも考え方はシンプルで、椅子が3つあって5人座らせるだけの話でした。
ケンティ:え、そんな簡単だったんですか…。
桐生:一番左の席には5人のうち誰でも座れるから5通り。その次の席は残り4人だから4通り。最後は3通り。だから「5×4×3=60通り」。これを難しい言い方で「5P3(ごぴーさん)」って呼びます。並べ方=順列は、とにかくかけ算で数えるイメージです。
おくら:じゃあ、順番は気にしないで3人“選ぶだけ”だったら?
桐生:その場合は「組合せ」を使います。例えば5人の中から順番関係なく3人選ぶなら「5C3」。計算すると10通りになります。さっきの男女のバンドメンバーの問題も同じで、男子2人を5C2で選んで10通り、女子1人を3C1で選んで3通り。これを掛け算して「10×3=30通り」が正解でした。ケンティ君はここで計算がごちゃっとなっちゃったんだよね。
ケンティ:そうなんですよ…。がんばって式は立てたのに、そこから変な計算しちゃって。落ち着いて「男子選び×女子選び」で掛け算って意識してればいけましたね。
「並び方」は順列(P)で、席ごとに「何通り?」をかけ算していく。「選び方」は組合せ(C)で、「〜人から〜人選ぶ」= nCk として計算する。問題によっては「男子の選び方」「女子の選び方」のように、パーツごとに組合せを出してから掛け算する。最初から全部を書き出そうとせず、「これは並べ方?それとも選び方?」と切り分けて式を作ると整理しやすい。式を作ったあとに「掛けるのか?足すのか?」を意識しておかないと、計算ミスで落としやすいので注意。
テーマ5:文章が長い「推論問題」は、メモとブロックで攻める
文章が長すぎてしんどい時は…
おくら:次は、就活生が苦手な人も多い「推論」ですよね。
桐生:はい。推論って聞くと「頭の良さがモロに出そう…」って身構える人が多いんですけど、実は“メモの仕方”でかなり変わります。
ケンティ:さっきの「P君はQの後すぐ」「RのあとSまでに1人いて、Sは最後じゃない」ってやつ、文章だけ見たら終わった…って思いました。
桐生:あれもまずは頭の中だけで考えないこと。1〜5番までの箱を書いて、条件をメモしていくのが大事です。「PはQの後ろ」「R?S」「Sは5番じゃない」みたいに、文章を図に落としていくイメージですね。
ケンティ:で、RとSとその間の1人をセットで「RほにゃほにゃS」ってブロックにして、左から順番にずらしていく感じですよね。積み木みたいに。
桐生:そうそう。ブロックを置いてみて、「ここに置くとSが5番になっちゃうからこれはナシ」みたいに、ダメなパターンを消していく。残ったところにQとPやTを入れていくと、答えにたどり着きます。最後の明るさ比較の問題も同じで、「PQR」と「ST」の2つのブロックを作って、そこをずらしながら可能性を全部書き出す。
ケンティ:正直、最初は全然分からなかったんですけど、ブロックで書き出した瞬間「あ、いけそう」って感覚になりました。メモ大事ですね。
推論問題は「頭だけで読む」とパニックになるので、必ず1〜5などの枠を書いて条件をメモする。文章の条件は「PはQの後ろ」「Rのあとに1人いてS」など、できるだけ図・記号に変換して整理する。「R?S」「ST」など、セットで動く部分はブロックとしてまとめて扱うと、位置関係が整理しやすい。ブロックを左から少しずつずらしていき、「このパターンは条件に反するからナシ」と消しながら可能性を絞る。本番は1分〜1分半で解けるように、普段から「書き出して整理する」練習をしておくと、焦らず対応できる。
テーマ6:「SPIはセンスじゃなくて“やり方”」という気づき
SPI攻略法とは?
おくら:ケンティ、SPIちゃんと解いてみるのは今日がほぼ初めてだったよね?やってみてどうでした?
ケンティ:正直、最初は「SPI=めっちゃ難しい数学を延々と解かされるやつ」だと思ってました。でも実際に解いてみると、やり方さえ分かればちゃんと解けるんですよね。上級問題ですら、教わればスラスラいけたので、「あ、これ俺でもいけるかも」って気持ちになりました。
桐生:その気持ちになれるのがすごく大事なんです。最初から苦手意識を持っていると、問題集を開く前に諦めちゃうので。「知らないだけ」「ルールを覚えればできる」に切り替えてもらえたら嬉しいですね。
おくら:動画や解説で「解き方」をインプットしたら、あとは練習問題と回答集で手を動かして、自分のものにしていってほしいですね。
桐生:そうですね。今回やったようなパターンは、SPIでもWebテストでも本当によく出てくるので、1回でも自力で解けるようにしておくと本番でかなり楽になりますよ。
SPIは「数学が得意な人だけができるテスト」ではなく、「解き方を知っているかどうか」の要素が大きい。難しそうに見える上級問題も、順を追ってブロック化したり組合せで整理したりすれば、きちんと解ける。「自分には無理」と思う前に、まずは1問でいいので解き方を真似して手を動かしてみることが大切。解説を見ながらでもいいので、「自分で式を立てて計算する」経験を積むと、本番での焦りが減る。
✓Webテストは「紙・テストセンター・自宅Web」の3種類があり、本選考ではテストセンターが主流になりやすい。
✓SPIと玉手箱は別物で、URLから見分けられることが多い。まずはSPIをベースに対策しよう。
✓勉強の優先順位は「割合→損益算→場合の数→推論」。いきなり難問から入らないのがコツ。
✓場合の数は「並べ方=順列のかけ算」「選び方=組合せ」、推論は「メモ&ブロック化」で整理する。
✓SPIはセンスではなく“やり方”と“慣れ”で伸びるテスト。1問ずつ解き方を体に覚えさせていこう。
