部活で全国優勝、代表経験、海外インターン…。そんな“キラキラ経歴”がないと就活で戦えないと思っていませんか?実は企業が見たいのは「すごい経歴」ではなく、「その人らしさ」と「小さなことでも本気で取り組める姿勢」です。この会話を通して、ガクチカを“作る”のではなく“見つける”ヒントを一緒に探っていきます。
自己紹介
しゅん
自己紹介をお願いします。
石井さん
FCEホールディングスで人事を担当しております石井と申します。二次面接も担当していて、今日は少しでも皆さんの役に立てればと思います。
勝家さん
同じくFCEホールディングスで人事を担当している勝家です。ここ何年も新卒採用全体を見ていて、面接もメインで担当しています。
平阪さん
大学3年の平阪と申します。本日はよろしくお願いいたします。
しゅん
今の就活状況を簡単に教えてもらってもいいですか?
平阪さん
今は人材業界を中心に、広告やITを受けています。軸としては成果主義の会社で、自分の実績や数値で評価される環境を見ている形です。
トピック①:今のガクチカ
しゅん
まずは平阪さんの今のガクチカを話してみてもらえますか?
平阪さん
私が学生時代に頑張ったことは、営業の長期インターンです。そこで私は営業成績を21人中最下位のところから5位まで伸ばしました。やったこととしては、結果が出せている人となぜ自分は差があるのかを分析しました。その中で、ヒアリング力と結論ファーストの2点が足りないと気づきました。
平阪さん
今までは商品の良いところを一方的にプレゼンしていたのですが、相手の課題や現状を聞き出し、そのうえで自分の商品を使うことでこういう成果が出せるということを端的に伝えられるようにしました。そこから学んだのは、自己流で進めるのではなく、相手の良いところを素直に取り入れる姿勢の大切さです。以上が私のガクチカです。
💡ポイント
まずは“今のガクチカ”をそのまま出してみることがスタート。そこで何が足りないかを知るのが磨き込みの第一歩。
まずは“今のガクチカ”をそのまま出してみることがスタート。そこで何が足りないかを知るのが磨き込みの第一歩。
トピック②:フィードバック
しゅん
お二人、判定はいかがでしょう?
石井さん
判定としてはバツですね。
しゅん
理由をそれぞれ教えてください。
勝家さん
内容として「何をしたか」はよく分かりました。ただ、「なぜそれに力を入れたのか」「なぜ結果を出したいと思ったのか」という“感情の部分”が聞こえてこなかったのが大きいです。ちなみに、なんでインターン始めて、なんで頑張ろうと思ったんですか?
平阪さん
もともと大学では研究をしていたんですが、その中で「伝える力」の大事さを感じて、営業で伝える力を鍛えたいと思ったのがきっかけです。
石井さん
もう一つは、「話している内容を今体現できていない」という点です。さっき「結論ファーストとヒアリングを身につけた」と話してくれましたよね。ガクチカを話すときも、結論を最初に言ったり、聞き手に「ここまでで質問ありませんか?」と確認を挟んだりすると、「あ、本当にそれが身についてるんだな」と伝わりやすくなります。
しゅん
話している内容と話し方にギャップがあると、「本当にそれやってきたの?」と感じられてしまう、ということですね。
💡ポイント
ガクチカでは「何をしたか」だけでなく、「なぜそれをやろうと思ったか」という動機と、そこで学んだスタイルを“今の話し方で体現すること”までセットで見られている。
ガクチカでは「何をしたか」だけでなく、「なぜそれをやろうと思ったか」という動機と、そこで学んだスタイルを“今の話し方で体現すること”までセットで見られている。
トピック③:ガクチカは「作る」ものではなく「見つける」もの
しゅん
大学生だと「遊んでる人も多い中で、そもそも言うことがない」という悩みも多いと思います。このあたり、どう考えたらいいでしょう?
勝家さん
ガクチカって、エピソードの大きさや結果の派手さではないと思っていて、「気持ちがこもっていたか」「自分らしさが出ていたか」の方が大事だと考えています。
石井さん
企業は“すごい人”を採りたいわけではなく、“一緒に働きたい人”を採りたい。だから「海外ボランティア行ってました」とかじゃなくても、日常の中で「自分なりに工夫したこと」「小さなことでも本気でやったこと」があれば十分ガクチカになるんです。
しゅん
すごいエピソードを“作る”のではなく、自分の感情が動いていた瞬間を“見つける”イメージですね。
💡ポイント
ガクチカは派手な経歴ではなく、「自分が本気になった瞬間」をどう切り取るかが勝負。日常の中にある“小さな本気”を探すのが大事。
ガクチカは派手な経歴ではなく、「自分が本気になった瞬間」をどう切り取るかが勝負。日常の中にある“小さな本気”を探すのが大事。
トピック④:モチベーショングラフで“感情が動いた瞬間”を探す
しゅん
モチベーショングラフを作るときのポイントを教えてもらえますか?
石井さん
1つ目は、グラフの上下が激しく動いているところで「何が違ったのか、何がきっかけだったのか」を考えること。2つ目は、高い状態が続いている時の共通点を探すこと。3つ目は、低い状態が続いている時の共通点を探すことです。
勝家さん
大事なのは「一個の出来事」じゃなくて、「共通しているパターン」を見つけることですね。上がるとき・下がるときのパターンを知っておくと、就活で落ち込んだ時にも「またこのパターンだ」と気づけて、立て直しやすくなります。
💡ポイント
モチベーショングラフは、“一度きりの事件”よりも、「上がる・下がる時の共通点」を見つけるツール。そこからガクチカ候補が見えてくる。
モチベーショングラフは、“一度きりの事件”よりも、「上がる・下がる時の共通点」を見つけるツール。そこからガクチカ候補が見えてくる。
トピック⑤:グラフから“本当のガクチカ”を拾い直す
しゅん
平阪さんのモチベーショングラフが上下した出来事は?
平阪さん
中学のソフトテニスで団体メンバーに呼ばれなかったところで一度ガクッと下がりましたが、高1の早いタイミングで硬式テニスに転部して団体メンバーに呼ばれるようになり、一気にモチベーションが上がりました。
石井さん
さっきの長期インターンの話より、この中高テニスの話の方が「感情の振れ幅」が大きいですね。団体メンバーに入れなかった悔しさ、工夫して選ばれるようになった嬉しさ、そのプロセスがガクチカの材料としてはかなり良いと思います。
勝家さん
団体メンバーに選ばれるために、具体的にどんな工夫をしたんですか?
平阪さん
他校の強い選手に「試合の動画撮らせてください」とお願いして、自分のプレーと見比べて、「ここが違うな」という点をノートに書き出して、その部分を重点的に練習しました。
勝家さん
それ、完全にインターンのエピソードにも通じていますよね。営業先輩のロープレを見て、自分との差分を見つけて改善していたと。つまり、「上手い人を観察して、差分を言語化して、素直に真似する」という行動パターンが、テニスでもインターンでも共通している。これが平阪さんの“本質的な強み”だと思います。
しゅん
モチベーショングラフから、「自分の強みが発揮された瞬間」が浮き上がってくる感じですね。
💡ポイント
モチベーショングラフの“ギャップが大きい地点”には、自分の強みが発揮されたプロセスが隠れている。そこを丁寧に掘ることで、“派手な結果”より“再現性のあるガクチカ”が見つかる。
モチベーショングラフの“ギャップが大きい地点”には、自分の強みが発揮されたプロセスが隠れている。そこを丁寧に掘ることで、“派手な結果”より“再現性のあるガクチカ”が見つかる。
まとめ
✔️ガクチカは「作るもの」ではなく、「自分が本気になった瞬間を見つけて言語化するもの」。
✔️企業は“すごい経歴の人”ではなく、“一緒に働きたい人”を求めている。そのため、エピソードの大きさより、動機とプロセスの方が重要。
✔️モチベーショングラフで「感情が大きく動いたポイント」と「そこからどう行動を変えたか」を整理すると、ガクチカの芯が見えてくる。
✔️テニスでもインターンでも「上手い人を観察→差分を分析→素直に真似て改善」という共通パターンが平阪さんの強みであり、こうした“再現性のある行動特性”は就活でも大きな武器になる。
石井さん
「ガクチカがない」と感じる人ほど、モチベーショングラフを一度書いてみてください。日常の中にある“自分だけの強み”が、ちゃんと浮かび上がってきます。
