コンサル志望の人なら、一度は「面接どう対策したらいいんだろう…」「ロジカルって具体的に何を見られてるの?」と悩むと思います。
今回の動画では、元外資戦略ファームの池上さんが面接官、新卒で大手コンサルに内定した水谷さんが学生役として、本番さながらの面接を再現してくれました。この記事では、その会話を5つのトピックに分けて整理しつつ、「就活生がマネできるポイント」をわかりやすくまとめています。コンサル志望じゃない人でも、「伝え方」「逆質問」「会社目線でのアピール」はすべての業界で使える考え方なので、ぜひ参考にしてみてください。
トピック1:ガクチカは「行動量」より“戦略的な提案ストーリー”
定番のガクチカ(学生時代頑張ったこと)からスタート
池上:よろしくお願いします。今はサクラスという会社でテレビ局さんや出版社さん向けのコンサルをしています、池上です。今日は面接官役としてよろしくお願いします。
水谷:よろしくお願いします。私は新卒でコンサル会社に入社して、今は退職してインフルエンサーなどの活動をしています、水谷咲です。今日は当時の面接を思い出しながら頑張ります。
ミサ:では早速、コンサル面接でよくある質問からいきたいと思います。学生時代に力を入れたことを教えてください。
水谷:大学時代は栄養学を専攻していて、その知識を実務でも生かしたいと思い、パーソナルジムで食事アドバイザーとして活動しました。オーナーさんに直接直談判して、「食事アドバイザーとして働かせてください」とお願いしたんですが、最初は「今のままで十分だから必要ないよ」と断られました。
水谷:そこで私は、他のパーソナルジムをリサーチして、食事アドバイス付きプランの内容や価格を洗い出しました。そのうえで、地域のお客さんの数やメニュー単価から収支シミュレーションをExcelで作り、「私を雇うメリット」を経営的な視点から提案しました。その結果、食事アドバイザーとして採用してもらえただけでなく、「サービス内容はもっとこうした方がいいよ」など、経営面のアドバイスも定期的にもらえるような関係性を築けました。
池上:直談判のとき、オーナーを説得するための材料ってどんなことを話したんですか?
水谷:大きく3つあって、1つ目は他のパーソナルジムの事例を徹底的に調べて、「こんなプラン内容と価格で成功しているジムがある」と具体的に示したことです。2つ目は、実際のジムの客数や単価から、このジムで導入した場合のシミュレーションを出したこと。3つ目は、オーナーさん自身の食生活や体の状況をヒアリングして、まずオーナーさんに食事アドバイスを実際に受けてもらい、「こういう形でお客さんにも提供したいです」とイメージを伝えたことです。
ガクチカは「やる気で頑張りました」ではなく、「どう考えて、どう提案したか」のストーリーが重要です。ゼロから仕事を作りにいったエピソードは、コンサルや営業職で特に評価されやすいです。リサーチ→シミュレーション→提案という流れがあると、「ビジネス理解」と「論理性」を同時にアピールできます。相手にメリットが伝わるように「経営者の目線で話した」ことがポイントで、「雇ってください」だけより説得力が段違いになります。
トピック2:「提案力・行動力」の源泉は“自己肯定感”
ガクチカから「強み」と「その背景」を深掘り
池上:今の経験を一言で言うと、どんな力があると言えそうですか?
水谷:提案力と行動力だと思っています。
池上:どうして水谷さんは、その提案力と行動力を発揮できたんだと思いますか?
水谷:自己肯定感だと思います。当時の提案って、今振り返ると大学生なりの精一杯で、社会人から見たらきっとボロボロの提案だったと思うんです。でもそれでも「絶対うまくいく」と思い込んで、とにかく行動に移したからオーナーさんにも受け入れてもらえたのかなと。
池上:もし後輩に「提案力や行動力を伸ばしたい」と相談されたら、どうアドバイスしますか?
水谷:悪いところばかり直そうとするより、まずは今できている部分をちゃんと認めてあげて、自信をつけることだと思います。完璧な提案じゃなくても、「これなら一回ぶつけてみよう」と思える自己肯定感がないと、そもそもチャレンジできないので。
面接では「強みは○○です」で終わらず、「なぜそれを発揮できたのか」まで話すと説得力が上がります。行動力=根性ではなく、「多少下手でも出してみよう」と思える自己肯定感やマインドセットから生まれます。弱点を直すだけより、「できていることを認めて、自信をつける」が行動を増やす一番の近道です。「自分はこう考えて、自分の強みを伸ばしてきた」という背景まで話せると、ただの自己PRから一段レベルアップできます。
トピック3:就活の軸は「無形商材」──自分が心から勧められる仕事を選ぶ
「就活の軸」についての深掘り
池上:就職活動では、どんな軸で業界や会社を見ていましたか?
水谷:私は「無形商材」を扱うことを軸にしていました。理由は2つあります。1つ目は、自分が自信を持って提案できるからです。有形商材の場合、その商品が自分も心から良いと思えていればいいんですけど、そうじゃないケースもありますし、全てのお客さんにマッチするわけでもないと思っています。
水谷:その中で「仕事だから」と割り切って、本当は合わないかもしれない商品を提案する状況は、罪悪感があってモチベーションが続かないと感じました。無形商材であれば、お客さんのニーズに合わせてある程度柔軟に内容をカスタマイズできるので、自分の価値観とも合っていると思っています。
水谷:2つ目は、全てを自分事として捉えられるからです。有形商材だと、褒められたときもクレームをもらったときも、「商品が良かった・悪かった」と考えがちかなと思っていて…。無形商材であれば、結果は自分の提案や働き方に直結するので、良い結果も悪い結果も自分事として受け止めて、改善に繋げられると考えました。
就活の軸は「なんとなく有名だから」ではなく、「自分の価値観と仕事のスタイルが合うか」で語れると強いです。「無形商材ならカスタマイズ性が高い=お客さんに本当に合う提案ができる」という論理がはっきりしているのがポイント。「自分がやりたいから」だけでなく、「その働き方の方が成長しやすい」「結果を自分事として受け止められる」という視点があると、面接官からの信頼度が上がります。業界選びを語るときは、「その業界×自分の性格・価値観」の相性まで言語化できているかをチェックしてみましょう。
トピック4:「聞く力」と潜在ニーズを引き出す力がコンサル適性
「何でも売れる人」と「特定の商品だけ売る人」の違いから、コンサルに近いスタイルの話へ。
池上:例えば、特定の車だけを売る販売員と、どんな車でも売れる販売員がいたとします。後者の方が、お客さんのライフスタイルに合った提案ができるし、やりがいも大きそうですよね。ただ、何でも売れる側の方が難しい点もあると思うんですが、そのあたりはどう考えていますか?
水谷:おっしゃる通りで、どちらが優れているというより、求められる力が違うと思っています。1つのものを誰にでも売れる人は、頭の回転も早くて、トーク力も高い“営業マンタイプ”だと思います。一方で、お客さんごとに違うものを提案する人は、ヒアリング力が高くて、ニーズを引き出して一番合うものを提案する、コンサルに近いスタイルかなと。
池上:なるほど。水谷さんは、どちらのタイプに向いていると思いますか?
水谷:私は後者だと思っています。食事アドバイザーの経験で、「お客様の潜在的なニーズを引き出して、期待以上の価値を提案する力」が自分の強みだと感じました。
水谷:実際に、体重を減らしたいから「もっと食事量を減らしたい」というお客様がいたのですが、雑談を通じて話を聞くと、すでに極端に食事量を減らしていて、筋肉も落ちている状態でした。そこで、逆にタンパク質や糖質を増やして、引き締めやすい体を作るべきだと考えました。時間をかけて分かりやすく説明したところ、納得してもらえて、最終的にそのお客様が本当に目指していた理想の体に近づくことができました。
池上:それは良いですね。まさに「聞く力」と「ニーズの深堀り」が活きた事例だと思います。
コンサル適性として評価されるのは、「話す力」だけでなく「聞く力」「潜在ニーズを引き出す力」です。一見お客さんの要望に沿っているように見えても、「本当にそれでいいのか?」と一段深く考えられるかがプロとの違いです。自分の強みを語るときは、ただ「ヒアリング力があります」ではなく、「誤った要望を正しく修正できた具体例」までセットで話せると説得力が増します。コンサル志望なら、「表面的なニーズ」と「本当に解決すべき課題」の差を説明できるエピソードを1つは用意しておくのがおすすめです。
トピック5:コンサル面接で評価される“ロジカルさ”と“会社目線”
面接のフィードバックと、ロジカルさ・逆質問・ハック戦略
ミサ:ここからは池上さんに、今日の面接の合否とフィードバックをいただきたいと思います。
池上:合格でいいと思います。良かった点としては、まず結論ファーストで話せていたところですね。「無形商材を志望する理由は2つあります」とか、話す構造を先に示してくれていたので、非常に分かりやすかったです。
池上:また、深掘りの中で臨機応変に、食事アドバイザーのエピソードを説得材料として持ってきてくれたのも良かったです。「自分はニーズを引き出す力があります。なぜなら〜」という流れは、コンサル面接で評価されるロジカルさだと思います。
池上:コンサル面接でガクチカを話すときは、ロジカルさが特に大事で、「主張→理由→具体例」の構造がしっかりしているかを見ています。3Cなどのフレームワークを口には出さなくても、実は中身が3Cになっている、みたいな状態が理想ですね。
ミサ:よく「数字が大事」とか聞くんですけど、定量的な成果はどれくらい必要なんでしょうか?
池上:数字は「盛られがち」なので、実はそこまで重視していません。大会率が何%下がったか…くらいなら、ざっくりで構いません。それよりも、数字をどう分解して考えたか、因果関係を説明できるかの方が大事です。
池上:それと、志望動機の話では、「自分がここに行きたい」よりも「自分がここに入ると会社にこんなバリューを出せる」という“会社目線”の言い方が評価されます。コンサルは候補者の「好きかどうか」より、「配置したときにどれだけ価値を出せるか」をシビアに見ている業界なので。
水谷:私、当時よく「緊張してて頭が回らなくて…」って言っちゃってたんですけど、それってプラスなんですか、マイナスなんですか?
池上:正直、どっちでもないですね。少なくとも外資系のコンサルは、なるべく主観や感情を排除して評価しようとするので、「緊張してるから甘く見てあげよう」はほぼないと思います。
池上:あと、戦略的に面接をハックして、逆質問で面接官に気持ちよく喋ってもらう…というのも、勝つ手段としてはアリなんですが、それで中身が伴っていないと、入社後に苦しむ可能性もあります。面接官の判断力をバグらせるのではなく、「入ったあともちゃんと戦える土台をつくるための戦略」として使うのがおすすめです。
コンサル面接で一番大事なのは、「主張→理由→具体例」のシンプルな論理構造です。フレームワーク名を出さなくても、中身が整理されていればOK。数字は“盛る”より、“なぜその結果になったのか”を分解して説明できるかが評価されます。志望動機や自己PRは「自分がこうしたい」ではなく、「自分をここに置くと会社にこういうバリューが出ます」という会社目線で話すのがコンサル流。「緊張してます」は減点にはならないけど、加点にもなりにくいワード。限られた発言時間は、できるだけ「価値が伝わる情報」に使うことを意識しましょう。逆質問で面接官に気持ちよく喋ってもらうのは有効な戦略ですが、「入社後も戦える実力」とセットで使うからこそ意味があります。
✓ガクチカは「頑張った話」ではなく、「どう考えて提案し、相手にどんなメリットを出したか」を語る。
✓強みは「提案力です」で終わらせず、「なぜそれを発揮できたのか」というマインドの部分までセットで伝える。
✓就活の軸は「有名だから」ではなく、「自分の価値観と働き方に合うか」で言語化すると説得力が増す。
✓コンサル面接では、数字よりも「主張→理由→具体例」のロジカルな構造と、会社目線の“バリュー”志向が重要。
✓面接ハックは「入社後も戦える自分」を前提に、戦略的に使うのが安全ライン。
