今回は、オンラインGDをノーカットで見た岡本さんのフィードバックから、「評価される立ち回り」「役割ごとの強みと改善ポイント」をぎゅっとまとめます。
UZUZ代表取締役。既卒・第二新卒向けの就職支援をしながら、企業側の採用支援や選考設計も行っている。GDや面接で「企業が何を見ているか」の解像度が高く、就活生向けの解説でも人気。
オンラインGDでまず押さえるべき評価ポイントは?
オンラインGDならではの難しさは?
岡本さん:オンラインGDは特に「入りづらさ」と「沈黙」が起きやすいので、多少かぶっても気にせず入って、かぶったら譲り合うくらいでちょうどいいです。大事なのは、クラッシャーにならず、場を壊さずに連携して進められているかどうかです。
オンラインGDでは、多少発言がかぶるのは前提として受け入れ、「沈黙を放置しないこと」と「クラッシャーにならないこと」が最低ライン。
企業は、個人技よりも「他人と一緒に進めるときのコミュニケーション」と「場への貢献」を見ているので、怖がって黙るよりも、被ってもいいから前に出つつ、譲り合いや相手への配慮をセットで見せるのが大切です。
MVP評価の決め手は?(富田さんタイプの強みと伸ばし方)
MVPとして一番評価したポイントは?
岡本さん:富田さんをMVPにしたのは、「要件があいまいなところをちゃんと締めにいっていた」点です。抽象度が高いお題だったのに、「大企業か?」「業界は?」「メーカー想定で考えよう」と前提を絞ってくれたことで、議論の土台が整いました。
岡本さん:また、「メーカー大手なら長く働く前提がある→だから将来ビジョンを聞くべき」というように、企業の前提から逆算して質問案を出せていたのも良かったです。これは単なる思いつきではなく、「その会社が本当に知りたいこと」を意識できている証拠です。
岡本さん:一方で、「ここ詰めた方がいいな」と感じていながら、クラッシャーにならないように引いていた場面も見えました。そこを、相手を否定せずに「こういう視点も足した方がゴールに近づくと思うけど、どうですか?」と一歩踏み込めると、チームを一段上に引き上げられる人になれると思います。
MVP級の評価を取る人は「前提を整理して議論の土台を作る」「企業目線で“何を測る質問か”を逆算して提案できる」人。 さらに上を目指すなら、「違和感を感じたときに、相手を否定せず、ゴール起点で軌道修正を提案する」一歩を踏み出せるかどうかが鍵になります。
「口火を切る人」と「アイデアマン」の評価軸(田中さんタイプ)
田中さんの良かった点と、惜しかった点は?
岡本さん:田中さんは「場が止まりそうなところで、とりあえず前に進める一言」をよく出してくれていました。時間配分の整理、「じゃあこう分けましょう」といった提案など、GDが動かなくなるリスクを減らしてくれたのは大きなプラスです。
岡本さん:ただ、良くも悪くも「思いついた順」で話している場面も多くて、たとえば「コンサルの地頭質問」の話を出したときに、さっきまで決めた『大手メーカーの最終面接』という前提とのつながりが弱いところがありました。
岡本さん:言うこと自体は悪くないのですが、「メーカーの最終面接でも“抽象的な問いで思考力を見る”場面がある。その例としてコンサルの質問を挙げる」といった、ゴールからの紐づけができると説得力が一気に増します。
「場を動かす役」はかなり評価される一方で、思いつきベースだと「会社の前提と話がズレる」リスクも高くなる。発言前に一瞬だけ「さっき決めた前提(業界・フェーズ・企業が見たい力)とどうつながるか?」を頭の中でタグ付けしてから話すと、同じ量の発言でも評価がぐっと上がります。
発言が少ない人・ボールを渡す人の見られ方(玉城さん/秋元さんタイプ)
発言が少なめだった玉城さんは、どう見えた?
岡本さん:玉城さんは序盤、発言が少なくて「やばい、あんまりしゃべれてない」と感じていたと思いますが、中盤以降に思い切って入り、そこから巻き返したのはとても良かったです。
岡本さん:GDでは「一度も自分発信で場を動かせなかった」状態が一番マイナスなので、途中からでも自己完結せずに入っていった勇気は評価ポイントです。
岡本さん:とはいえ、全体としては発言量が他のメンバーより少なかったので、次は「最初の役割決めのタイミングで、発表役など“前に出ざるを得ないポジション”を自分で取りに行く」くらいがちょうどいいと思います。そこで一度前に出ると、その後も入りやすくなります。
ボールを渡していた秋元さんは?
岡本さん:秋元さんは、タイムキープをしつつ、時計を画面共有したり、発言が少ない玉城さんに「玉城さんはどう思いますか?」と振ったりと、「全体のコンディションを整える」動きが非常にうまかったです。こういう人がいると、チーム全体の評価が上がります。
岡本さん:一方で、「なぜ大企業?」「なぜ最終面接?」と前提を決める場面で、その理由をゴール(企業が知りたいこと)から説明できていなかった点はもったいない部分です。
岡本さん:「大企業×最終面接なら、入社後の長期的な活躍や定着を見たいはず → 将来ビジョンや覚悟の質問が合理的」といった逆算が一言乗るだけで、「ただ決めた人」から「ゴールから考えて進行する人」にランクアップします。
発言が少ない人は、「最初に役割を取りに行く」「一度自分のターンを作る」ことで挽回の余地が大きく広がる。 逆に、タイムキープや発言を振る「支える役」は、それだけで大きな加点要素になるので、そこにゴール起点の一言(なぜこの前提か、なぜこの質問か)を添えられると、評価は一段上がります。
まとめ
MVP級に評価される人は「前提を整理して議論の土台を作る」「会社の前提(業界・フェーズ・見たい力)から逆算して発言できる」「違和感があれば、相手を否定せずに軌道修正を提案できる」という共通点があります。
タイムキーパーや初期、発言少なめの人も、役割を言い訳にせず「一度は自分から前に出る」「沈黙を埋める」「他の人にボールを渡す」ことで十分に加点を狙えるポジションです。
オンラインGDでは沈黙と入りづらさがつきものなので、「多少かぶってもいい」「譲り合いと気遣いをセットで見せる」というマインドで、今回のポイントを少しずつ取り入れていくと、本番でも評価される立ち回りができるようになります。
