専修大学3年・ヨシダさんの模擬面接。動画では「プレゼンスキルが半端ない」とプロ面接官のトイさんが絶賛していました。「結論から話せって言われても、どうまとめたらいいか分からない」「自分の就活の軸や志望理由を、筋が通った形で話せている気がしない」そんなモヤモヤを持つ27卒・26卒の人に向けて、本編の会話を5つのトピックに整理して記事化しました。
トピック1:専修大・吉田さんの自己紹介と“60社インターン”の動き方
専修大就活生の面接公開!
とっきー:今日は27卒就活生の模擬面接企画です。よろしくお願いします。
ヨシダ:専修大学3年のヨシダと申します。大学ではマーケティングと消費者行動を学んでいて、ゼミでは日経ストックリーグという株の模擬投資大会に毎年出場しています。学外では演劇サークルと高校のOBOG会の役員を務めていて、大学時代を通して幅広く活動してきました。本日はよろしくお願いいたします。
トイ:よろしくお願いします。今の就活状況ってどんな感じですか?
ヨシダ:現在は夏インターンにいろいろ参加していて、その中で早期選考に呼ばれたものがあれば面接を受けているという形です。夏は興味があるところに手当たり次第どんどん応募して、60社くらいエントリーして、そのうち27社から合格をいただきました。
とっきー:60!? まず60社エントリーして27社通過は普通にすごいですね。広告以外も受けてました?
ヨシダ:はい。広告業界だけじゃなくて、人材やコンサルティングなどにも応募していましたし、「このインターンの企画面白そうだな」「この会社面白そうだな」と思ったところには業界を気にせず積極的に応募するようにしていました。
自己紹介では「学部・専攻」「ゼミ」「課外活動」をサクッと入れると、一気に全体像が伝わる。インターンは「業界を絞り切る前に、まずは興味ベースで広く応募」がヨシダさんのスタイル。数だけでなく「なぜその会社に応募したか」が一言ついていると、行動に納得感が出る。早期選考に呼ばれたら受ける、という動き方は“チャンスを取りこぼさない”姿勢として評価されやすい。「60社エントリー→27社通過」という具体的な数字は、それだけで努力量と結果の説得力になる。
トピック2:ガクチカは高校OBOG会の進路相談企画と、SNS×マネジメントの工夫
ガクチカを教えてください。
とっきー:かなり多岐にわたって活動されてますが、その中でも学生時代に一番力を入れたことを教えてください。
ヨシダ:一番力を入れたのは、高校OBOG会の役員として行ったPTAとの共同企画です。現役生の保護者に向けた進路相談企画を、代表として企画・運営しました。当日は計100人以上の保護者にご来場いただくことができました。
トイ:100人以上はすごいですね。どんな課題がありましたか?
ヨシダ:大きく2つあります。1つ目は集客の課題です。OBOG会もPTAも、現役生や保護者からの知名度があまり高くなかったので、そもそも情報が届かないという問題がありました。そこは学校主体のSNSを活用して、学校から保護者に直接お知らせメールが届く媒体に企画情報を載せてもらい、目にする回数を増やすことで解決しました。
ヨシダ:2つ目はマネジメントの課題です。自分が代表経験もマネジメント経験も浅く、仕事の割り振りやモチベーション管理がうまくいかず、チームが回らなくなりかけました。そこで業務の棚卸しをしてタスクを整理し、「意味と役割」を明示して仕事を振るようにしました。何のための仕事なのか、チームにどんなメリットがあるのかを伝えることで、使命感を持って動いてもらえるようになり、結果的に100人以上の集客につながったと考えています。
ガクチカは「企画の概要 → 課題 → 打ち手 → 結果」の順で話すと、ストーリーがクリアになる。「学校主体のSNS」という具体的なチャネル名を出すと、施策のリアリティが一気に上がる。マネジメントで詰まった話を隠さず、「業務の棚卸し」「意味と役割の明示」という解決策までセットで話せているのが強い。「自分が全部やりがちな性格」を認識しつつ、少しずつ変えようとしているプロセスも成長要素として評価される。面接では、派手なエピソードよりも「課題にどう向き合ったか」を丁寧に語れるかが差になる。
トピック3:強みは「今一番必要な存在になれること」、弱みは「意見を押し通せない」
強みは何ですか?
トイ:今の話にも関連しますが、ご自身の強みを教えてください。
ヨシダ:自分の強みは、チームの中で“今一番必要な存在になれる”ことです。代表であっても一メンバーであっても立場にとらわれず、「今このチームに足りない役割は何か」を考えて動けるタイプだと思っています。グループディスカッションでは、ファシリテーターがいなければ議論の方向性を定めますし、アイデアが出ていなければ自分が率先して出したりと、柔軟にポジションを変えながら貢献してきました。
トイ:逆に弱みも教えてください。
ヨシダ:弱みは、自分の意見を最後まで押し通せないところです。自分が「これはAだ」と思っていても、周りがBと言ったときに、反論をもらうと途中で揺らいでしまうことがあります。実際にグループワークで前提がA派とB派に真っ二つに分かれて、自分は心の中で「絶対Aだ」と思っていたのに、話を進める中で「やっぱりBなんじゃないか」と感じてしまって困った経験があります。
ヨシダ:そのときは「Aのここだけは絶対に譲れない」というポイントを明示して、AかつBのような形で落としどころを作りました。相手の意見を取り入れながらも、自分の軸をどこに置くかを意識するようにしています。
強みを「抽象ワード」ではなく「今一番必要な存在になれる」と自分の言葉で表現しているのが印象的。グループワークの具体的な場面を出して、「だからそう言える」という裏付けを示せている。弱みも強みの“裏返し”として説明すると、自己理解が深い人として伝わる。「A派とB派の対立」をどうまとめたかまで話しているので、協調性と調整力もアピールできている。面接では“弱みトーク”を怖がらず、「どう付き合おうとしているか」までセットで語るのがコツ。
トピック4:就活の軸と広告志望理由――表現好きと「土台を作る仕事」への憧れ
就活軸は何ですか?
トイ:就活の軸は何かありますか?
ヨシダ:はい。事業と人の2つで考えています。事業では、「日本中の人に影響を与える仕組みを作れるか」を重視しています。どんな形・どんなサービスでもいいのですが、人の行動変容を促せるような仕組みに関わりたいです。人については、自分が尊敬できる「論理と感情のバランスが取れた人」と一緒に働きたいと考えています。
トイ:なぜ“人に影響を与える仕組み”に関心を持ったんでしょう?
ヨシダ:きっかけは演劇サークルです。役者として表現をして、人を動かすことにすごく魅力を感じました。一方で裏方も経験して、「いい表現の裏には、ちゃんとした組織や土台がある」と気づきました。そこで、表に立つ側だけでなく、その土台やきっかけを作る仕事がしたいと思うようになりました。
トイ:その上で、なぜ広告業界なんですか? YouTuberみたいな個人の表現もあると思うのですが。
ヨシダ:自分は表現がすごく好きですが、想像的な思考力にはまだ弱さを感じています。だからこそ、お客様と関わる中でインスピレーションをもらいながら、クライアントの商品やサービスを深く理解して表現していく広告という仕事が合うと考えました。自分一人でゼロから世界を作るアーティストというよりも、「お客様と一緒に、納得できる表現を作り上げていく」会社員としての広告の仕事に魅力を感じています。
就活の軸は「事業」と「人」の2つに絞っているので、話がブレにくい。事業軸の「日本中の人に影響を与える仕組み」と、演劇経験がちゃんとつながっているのがポイント。人軸では「論理と感情のバランスが取れた人」と具体的に言語化しており、ただの“いい人”で終わっていない。広告志望理由では、「表現が好き」だけでなく、「一人のアーティストではなくクライアントと組む会社員を選ぶ理由」まで語れているのが強い。一方で、トイさんからは「広告業界である必然性はまだ突っ込まれそう」とコメントがあり、本番では“なぜ広告じゃなきゃダメか”をもう一段深く準備する必要がある。
トピック5:プロが見た“プレゼンの天才性”と、逆質問で会社のリアルを聞き出すコツ
結果発表!
とっきー:面接お疲れさまでした。トイさん、結果の発表をお願いします。
トイ:結果は…合格。ただしギリギリです。だからこそ、少し辛口でフィードバックしますね。まず一番すごかったのは、就活に縛られない意味でのプレゼンスキルが天才的にうまいことです。いわゆる「結論から話せ」のテンプレは使ってないのに、めちゃくちゃわかりやすかった。
トイ:理由は、社会人のプレゼン研修で教える“サンドイッチ構造”を無意識に使えているからです。「今からこの話をします」と宣言→話す→「今こういう話をしました」と締める。この3ステップが自然にできているから、聞いていて安心感がありました。しかも、就活テンプレワードをほとんど使わず、自分の言葉で話しているのも素晴らしい。
トイ:一方で「なぜ広告なのか」の部分は、まだ詰められる余地があります。広告はクライアントの一声で全部ひっくり返る仕事です。演劇でも、自分の思い通りにいかないトラブルがたくさんあったはずなので、「そのときどう向き合ったか」をもっと話せるようにしておくと、広告の現場にも耐えられそうだと信じてもらえます。
ヨシダ:ありがとうございます。最後に一つ逆質問してもよろしいでしょうか。会社のリアルな雰囲気を知るためには、どんな質問をするといいですか?
トイ:私だったら「実際に入社してみて、就活生のときに思っていた社風とのギャップはありますか?」「一番きつかった仕事は何でしたか?どうやってサバイブしましたか?」みたいに、面接官本人の物語を引き出します。OB・OG訪問のつもりで聞くと、リアルな社風が見えてきますよ。
トイさんは「サンドイッチ構造(宣言→本題→まとめ)」というプレゼンの基本が無意識でできていると絶賛。ヨシダさんは「人を巻き込んで〜」「課題解決力が〜」のようなテンプレを避け、自分の言葉で強みを語っている点を評価された。一方で、「なぜ広告業界でなければいけないのか」「理不尽などんでん返しに耐えられるか」という部分は、本選考では必ず深掘りされるポイント。演劇でのトラブル経験など、「思い通りにいかなかった場面」を広告の厳しさに結びつけて話せると、説得力が一気に増す。逆質問では「会社全体の雰囲気は?」よりも、「面接官自身のギャップや一番きつかった仕事」を聞く方がリアルが分かる。OB・OG訪問の延長として使うのがコツ。
✓自己紹介は「専攻・ゼミ・活動」を短く押さえつつ、数字で努力と結果を示す。
✓ガクチカは「課題→打ち手→結果」に加え、自分の性格のクセと成長プロセスまで語れると深みが出る。
✓強み・弱みはテンプレを避け、自分の言葉で“裏表セット”にして話すと自己理解の深さが伝わる。
✓就活の軸と志望理由は、過去の経験(演劇など)と今の業界選びが一本の線でつながるように整理する。
✓逆質問では、面接官本人のギャップや一番きつかった仕事を聞いて、社風のリアルを引き出す。
