「伝えたいことはあるのに、面接でうまく論理的に喋れない」——これは27卒・28卒のNNT就活生が最も抱える悩みのひとつです。今回のしゅんダイアリーは、元リクルート人事・古賀ゆかさん(Sworkers執行役員)と元DeNA人事・山口公大さん(VALANCE代表)という2人のプロ人事が、模擬面接を通して就活生を本気で指導する実践回。
"論理的に話せない"原因は才能やセンスではなく、型を知らないこととエピソード選びのミスにあります。この記事では、2人が動画内で語った「論理的に話すための超シンプルな型」と、メガベンチャー志望のNNT学生に向けた即効アドバイスを、そのまま面接に持ち込めるレベルに噛み砕いて解説します。
論理的に話せない本当の理由——"型"を知らないだけ
古賀さんが動画で断言した「論理的に話すコツ」はたった一行です。
📌 論理的な話し方の黄金フォーマット
何を(テーマ・対象)
何のために(目的・動機)
どう頑張ったのか(具体アクション)
この3点を意識するだけで、話は一気に構造化されます。多くの就活生は「何を」と「どう」だけを話し、最も重要な「何のために」が抜けています。結果、聞き手は「それで結局何が言いたいの?」と感じて落とす——このパターンが圧倒的多数です。
山口さんは「結論ファースト」にも言及しつつ、まずは"目的"を一文で先出しすることを推奨しています。「私は◯◯という目的のために、◯◯という方法で頑張りました。結果は◯◯でした」——この順番に並び替えるだけで、同じエピソードでも説得力が跳ね上がります。
エピソード選びで勝負の9割が決まる
動画内で繰り返し指摘されたのが、エピソード選定のミスです。模擬面接を受けた27卒NNT就活生は「精神的に一番大変だったこと」を選んで話していました。古賀さん・山口さんの反応は明快でした。
📌 選んではいけないエピソード/選ぶべきエピソード
NG:精神的に一番大変だったこと——耐久力しか伝わらず、強みが見えない
NG:"かっこいいから"という理由だけの新規事業・マーケ志望——背景が薄いと見透かされる
OK:自分の強みが伝わるエピソード——困難より、成果の再現性が見えるもの
OK:自然と没入できた領域——エネルギーの高さが伝わり、企業側も配属イメージが湧く
山口さんは「学生がいいと思っているエピソードと、社会人がいいと思っているエピソードがズレているケースが非常に多い」と指摘します。このズレを埋める方法は1つしかありません——社会人に壁打ちさせてもらうこと。
壁打ちで"客観視"を差し込む——NNTが今日やるべき2ステップ
古賀さんが提案した具体アクションは以下です。
📌 エピソードを磨くための壁打ちステップ
自分のエピソードをまず全部棚卸しする(10本以上書き出す)
専門的な人(人事経験者・先輩社会人)に2〜3回壁打ちして「どれが刺さるか」を選ぶ
選ばれたエピソードを「何を/何のために/どう」の型で再構成する
志望業界のプロトコル(評価観点)に合わせて同じ話の見せ方を微調整する
「お洋服を選ぶ感覚で、全部出してからどれを着るか決める」——古賀さんの表現は秀逸です。自分の頭の中だけで最適化すると、メインエピソードが"精神的にキツかった系"に偏るバイアスが働きます。壁打ち相手にフルラインナップを見せて選んでもらうのが最短ルートです。
メガベンチャー志望は"高校・中学エピソード"まで掘られる
業界によって聞かれる深さが違います。古賀さんが指摘したのは——
📌 メガベンチャー系で聞かれる時間軸
小学校・中学校・高校時代にも没入した経験があるか
その没入経験と今の志望動機に一貫性があるか
「長期的な視点」で自分の成長を描けているか
逆に言えば、メガベンチャーは「大学から急に頑張りました」エピソードだけでは通らないということ。自己紹介の時点で「中学でセンター試験の合格点を取っていた」レベルの強いタグラインを1つ仕込んでおけば、面接官は自動的に前のめりになります。
"新規事業・マーケやりたい"は要注意ワード
山口さんが独特の切れ味で指摘したのが、NNT就活生が多用するバズワードの危険性です。
「新規事業をやりたい」「マーケをやりたい」——かっこよく聞こえる一方、新規事業やマーケティングの実態を理解していないまま発言している学生が多い。話を深掘りされると、実はただの「普通の業務改善」や「既存事業の企画」の話で、新規事業とはまったく噛み合っていないことがバレます。
📌 "かっこいい志望"の落とし穴を避けるチェック
その職種の1日の業務内容を言語化できるか
具体的にどんな新規事業・どんなマーケ施策をやりたいか挙げられるか
自分のエピソードと、その志望職種の業務が論理的につながっているか
つながっていないなら、無理にその言葉を使わない——既存事業志望でも全然かまわない
面接で論理性を出す最速ルート——「プロトコル合わせ」
山口さんが動画のラストで残した言葉が深く刺さります。
「面接で学生が困っていることのほとんどは、プロトコルが合っていないだけ。合わせれば面接はもっと通りやすくなる」
プロトコルとは、業界ごとに違う"何を評価されるか"の暗黙ルールのこと。メガベンチャーなら「熱量」「量の量」「長期視点」、大手メーカーなら「堅実さ」「再現性」、コンサルなら「論理性そのもの」——。同じエピソードでも、プロトコルが変われば響く見せ方が変わります。
NNT27卒・28卒にとって、今日からできる最短の突破策は、①壁打ちでエピソードを全部出す、②「何を/何のために/どう」の型に当てはめる、③志望業界のプロトコルに合わせて微調整する——この3ステップを回し続けることです。
